2012年4月25日水曜日

鎌倉33観音札所巡り(補陀洛寺)

鎌倉観音第17番札所補陀洛寺


九品寺山門前の小町大路バス通りを右折、150mほど進んだ薬局手前の細い路地を入り、突き当たって左折ししばらく行くと左側に当寺の門柱が見える。門前には「源頼朝公後祈願所南向山補陀洛寺」と記された石標がある。


春、桜が咲き乱れるある日、訪問。境内は狭いながら手入れが行き届いている。山門を入ってすぐの木の下にベンチで一時、休憩。庭の花々を眺めながら心静かになるお寺である。

御朱印をいただく窓口の前には大きな甕があり、それぞれクロメダカ、シロメダカ、アオメダカが元 気よく泳いでいる。ご住職によれば「自然のままで、水の取替えもあまりしていない」と言うが青々としたミズゴケの中、気持ちよく泳いでいるメダカを見ていると世情の煩わしさが消えていく感じ。

開山は文覚、開基は源頼朝と伝えられる。頼朝が鎌倉に入った翌年の養和元年(1181年)に頼朝の祈願所として創建された。中興は鶴岡八幡宮供僧の仏乗坊頼基で、補陀洛寺鐘(現在、東慶寺所有)に記されている。 本尊は、木造十一面観音菩薩立像で、ほかに木造不動明王像、木造薬師三尊像などが安置されている。

【参考資料】
 ◆ 「御朱印でめぐる鎌倉の古寺」(著者:「地球の歩き方」編集室、発行所:ダイヤ
    モンド・ビッグ社)
 ◆ 「鎌倉謎とき散歩」(著者:湯本和夫、発行所:廣済堂出版)
 ◆ 「鎌倉史跡散策」(著者:神谷道倫著、発行所:かまくら春秋社発行)
 ◆ しおり(寺伝)
リンク先:「セカンドライフ男の集い(港南)」

2012年4月20日金曜日

鎌倉33観音札所巡り(九品寺)

鎌倉観音第16番札所九品寺


鎌倉駅から小町大路を材木座海岸方向に直進すること徒歩でおよそ20分内外。「九品寺前」のバス停そばからすぐ右側で、やや奥まって山門がある。山門を入ってすぐにサクラ・ボケが迎えてくれる静かでこじんまりしたお寺である。

材木座海岸まで徒歩3分の場所で近くには大本山光明寺がある。 昇殿がかなわなかったが本堂正面のガラス戸越しに阿弥陀三尊像が見られる。

寺伝によれば、開基は新田義貞、開山は風航順西と伝えられている。元弘3年(1333年)5月義貞が鎌倉攻めで鎌倉幕府を滅ぼした後、戦死者の冥福を祈るために建立したと言われ、建武3年(1336年)の創建という。

「九品寺」という寺号は、浄土宗三部経のなかの阿弥陀仏が説法され九品来迎印(上品・中品・下品にぞれぞれ上生・中生・下生があり九品)があり、この九品が寺号となったとされている。

本尊は木造阿弥陀三尊像、阿弥陀如来(玉眼で宗元風彫刻を伝える仏像)は聖徳太子の作。山門も新田義貞は朝廷の勅を奉じ当地を内裏として陣営を設けたの「内裏山」とし、本堂の「九品寺」の額の文字も義貞の筆跡を写したもので、直筆は本堂に保存されている。

【参考資料】
 ◆ 「御朱印でめぐる鎌倉の古寺」(著者:「地球の歩き方」編集室、発行所:ダイヤ
    モンド・ビッグ社)
 ◆ 「鎌倉謎とき散歩」(著者:湯本和夫、発行所:廣済堂出版)
 ◆ 「鎌倉史跡散策」(著者:神谷道倫著、発行所:かまくら春秋社発行)
 ◆ しおり(寺伝)
リンク先:「セカンドライフ男の集い(港南)

2012年4月16日月曜日

鎌倉33観音札所巡り(来迎寺(材木座))



鎌倉観音第14番札所来迎寺(材木座)。

鎌倉駅から材木座方面に小町大路を行き、途中、水道路(「水道みち」と言われているおり、大正初期にできた横須賀軍港まで送水する海軍用水道で、今でも道の右側のところどころに、波型のマークの下「海」の字が記された低い石柱=海軍用水道を示す標柱がある)の四つ角を左折、ここから3分内外の旧道を入り、右折ししばらく行くと左側にある。駅からおよそ20分内外であろう。
寺伝によれば、建久5年(1194年)源頼朝が三浦大介義明の菩提を弔うため建立(当時:真言宗能蔵寺という)。その後、建武2年(1335年)音阿が時宗に改宗すると共に寺号を来迎寺にしたとのこと。開山は音阿となる。

住宅地の一角で、境内はやや狭い感じはするが静かな雰囲気を醸し出している。御朱印をお願いしたところ若い男性のお坊さんが応対。昇殿はできないが外から判る程度に扉を開けましょう・・・と言ってくださり、本尊の阿弥陀如来像についてご説明をしていただいた。親切な応対振りで気持ちよく辞去したことは言うまでもない。

本尊は三浦大介義明の守護仏と伝えられる木造阿弥陀三尊像。室町時代の作で、やや前かがみに立ち、両足は離れて二つの蓮台に別々に乗っている。なお、鎌倉33観音札所の霊場としての本尊は子育て観音といわれる聖観音像で本堂に安置されている。

【参考資料】
 ◆ 「御朱印でめぐる鎌倉の古寺」(著者:「地球の歩き方」編集室、発行所:ダイヤ
    モンド・ビッグ社)
 ◆ 「鎌倉謎とき散歩」(著者:湯本和夫、発行所:廣済堂出版)
 ◆ 「鎌倉史跡散策」(著者:神谷道倫著、発行所:かまくら春秋社発行)
 ◆ しおり