2011年12月6日火曜日

鎌倉33観音札所巡り(長谷寺)




鎌倉観音第4番札所長谷寺。

鎌倉観音第4番札所長谷寺は、江ノ電長谷駅から「鎌倉大仏」様に向かって歩いて行くとほどなく「長谷観音前」交差点となる。この交差点を左折するとすぐに山門の赤い提灯が目に飛び込んでくる。長谷駅からおよそ5分内外である。

山門左側にある入山受付で入山料300円を払って境内に入る。錦鯉が泳ぐ放生池を中心に、その回りには手入れの行き届いた庭がある。
お参りした日は11月でボケ、ロウバイ、マンサク、スイセン、椿、山茶花などが咲き誇り目を楽しませてくれた。春には桜、ツツジ、ボタン、サツキほか。夏にはアジサイ、花菖蒲、ユリ、イワタバコ、ムクゲほか。秋にはハギ、桔梗、秋明菊、十月桜、モミジほかが見られ四季を通して花が楽しめる。

正面、石段を上がると右手から地蔵堂、稲荷社、鐘楼があり阿弥陀堂、本堂(観音堂)、宝物館、大黒堂、経蔵が見られる。まことに壮大な感じで明るい雰囲気をもった感じである。

また、見晴台から眺望は由比ガ浜から相模湾が望まれ鎌倉随一とも賞されるようにすばらしい眺めであった。

阿弥陀堂に入ると像高2.8mの阿弥陀如来坐像が安置されている。右側には弥勒菩薩坐像、左側には勢至菩薩坐像が脇侍として安置。いずれも間近に拝観でき感激ひとしお。

本堂(観音堂)に入る。正面には金色に輝き十一面観世音菩薩立像が安置。入るなり「おーツ」と言う声が出て圧倒されてしまった。像高9.18mの我が国最大級の木彫仏である。
右手に錫杖、左手に蓮華を挿した花瓶を持っている、この様式は長谷寺式観音と呼ばれている由。

弁天堂の裏にある「弁天窟」に入った。ここには弘法大師が衆生の出世立身を祈願して造られた弁財天が祀られており、ほかに弁財天の従者として十六童子が窟の壁面へ彫刻されている。
窟内はほの暗く、一部背をかがめて歩く所もあるが壁面にはロウソクがともりお参りし易かった。

内部に書架を備える経蔵は、書架を一回転させることで一切経をすべて読誦した功徳が得られると言われているが現在は、観音御縁日(毎月18日)及び正月3ガ日のみ回すことできると制限されています。

当寺は正式な名称を「海光山慈照院長谷寺」と号し、その開創は天平8年(736年)といわれ鎌倉有数の古刹。開山は徳道上人、開基は藤原鎌足の孫の藤原房前。

本尊である十一面観世音菩薩は養老5年(721年)に徳道上人の本願によって、一本の楠の霊木から刻出された二体の観音像のうちの一つといわれ、開眼供養の導師を務めた行基菩薩によって衆生済度の願が込められ海中に投じられた。その後、現在の横須賀市長井に流れ着いた尊像は鎌倉に遷座され、当山創建の礎となった由。

【参考資料】
 ◆ 「御朱印でめぐる鎌倉の古寺」(著者:「地球の歩き方」編集室、発行所:ダイヤ
    モンド・ビッグ社)
 ◆ 「鎌倉謎とき散歩」(著者:湯本和夫、発行所:廣済堂出版)
 ◆ 「鎌倉史跡散策」(著者:神谷道倫著、発行所:かまくら春秋社発行)
 ◆ 長谷寺パンフレット

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